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美術品でたどるマリー・アントワネットの生涯 [伝記(外国)]


美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯 (NHK出版新書)

美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯 (NHK出版新書)

  • 作者: 中野 京子
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2016/09/08
  • メディア: 新書



 タイトルの通り、美術作品をひも解きながら、マリー・アントワネットの生涯をたどった本。

 美術作品がたくさん掲載されているので、マリー・アントワネットがどんな人生を歩んでいったのか、どんな生活を送っていたのかがイメージしやすい。

 マリー・アントワネットというと、贅沢三昧のわがまま王妃というイメージがある。たしかに一般庶民とはかけはなれた豪華絢爛な生活を送っていたようだ。

 自分勝手なイメージがあるから、あまり人物としての魅力を感じなかったのだが、この本を読むと少しイメージが変わる。

 革命が起こった後、マリー・アントワネットはどうにか現状を打破できないかとかなり奮闘したらしい。外国にいる知人と暗号で通信して支援を求めたり、囚われの身からの脱走を果たそうとしたり、夫や子供たちを守ろうと必死の姿を見せる。生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされて、わがまま娘だった頃とはまるで別人のようになる。

 最後は処刑台に送られることになるのだが、死を目前にしても威厳のある態度を守り続けたのだとか。

 よく考えたら、こんなに運命に翻弄された人もなかなかいないだろう。もともとは姉が嫁ぐはずだったのに、急きょ姉の代わりに王妃となってしまった。王妃になったら、幸せが待っているかと思ったら、今度は革命騒ぎに巻き込まれてしまう。

 ヴェルサイユの華やかな生活から、一挙に暗黒世界へと転落することになる悲劇。こういう二重のイメージを持っているところには、たしかに惹きつけられた。
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