So-net無料ブログ作成
検索選択

会計士は見た! [会計]


会計士は見た!

会計士は見た!




 世間をにぎわす事件が起こると、ニュース新聞は事実を伝えるだけではなくて、独自に見解を述べたりする。コメンテーターや解説者という人たちが出てきて、あれこれ論じる。

 一見もっともらしいことを言うし、感心させられることもあるのだが、なんだか結構適当だなと感じられることも多い。そこらの世間話とたいして変わらないじゃないかと。

 なんといっても根拠があいまいなのが原因。よく聞いていると、たいした根拠もなく語っていることがある。外部の人間で実情も分からないはずだし、当局でもなければ証拠を入手できないのだから仕方がないのだろう。少ないデータで憶測でしか語ることができないのだ。

 じゃあ当事者本人が記者会見を開いたりした場合には、そのまま鵜呑みにできるかというと、そう簡単でもない。人は自分の都合の良いことしか言わないものだから。

 こんなふうに、ニュースというものはえてして外部からはつかみにくいものだけれど、例外もある。会社に関する事件だ。

 てるみくらぶや東芝など、業績悪化や倒産話題になることは多い。こうした会社に関する問題は、個人間のいざこざに比べても外部の人間にも実情を把握しやすいのではないか。それは、会計情報が公開されているからだ。

 どんなに隠そうとしても粉飾しようとしても、会計帳簿の中には痕跡が残ってしまう。倒産に至ることになった経緯が、数字として如実に現れてくる。

 こうしたことは、「会計士は見た!」という本を読むとよく分かる。世間をにぎわせた日本企業の不祥事を決算書から読み解いた本だ。大塚家具の社長交代劇、スカイマーク倒産、ソニーの業績低迷、東芝の粉飾問題などを取り上げている。

 これを読むと、ニュースからは見えてこないような、会社の生々しい実情が見えてくるのである。例えば、大塚家具の父娘がそれぞれどんな経営体質だったのか、どうして喧嘩になったのか、当事者はどんな人物像だったのかをデータから読み解いてしまう。こんなことまで分かってしまうのかという驚きの連続だった。

 こういうはっきりとした根拠のある話ならもっと聞いてみたいものだ。やはりデータに語らせるということは大事である。言っていることに説得力があって、聞きがいがあるし、こんな風に読み解くのかといろいろ勉強になった。
タグ:前川修満
nice!(14)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ: