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どこまでやったらクビになるか [法律]


どこまでやったらクビになるか―サラリーマンのための労働法入門 (新潮新書)

どこまでやったらクビになるか―サラリーマンのための労働法入門 (新潮新書)

  • 作者: 大内 伸哉
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/08
  • メディア: 新書



 電通の社員が過労自殺するという報道が前にあった。長時間労働やパワハラが常態化していたんだという。

 ニュースを聞いていて本当に残念だなあと思った問題だったし、久しぶりに怒りを感じたほどだ。電通みたいな大手企業でもこのようなことが起こったのだから、他にも起きてもおかしくないというところも恐ろしい。
 
 会社と労働者の関係は、労働者が労働して会社が賃金を支払うという労働契約上の関係だ。給料をもらっている以上は、労働者も一生懸命サービスしなければならない。せっせと働く必要があるのはたしかだろう。

 とはいえ、労働者は会社の奴隷ではない。何でもかんでも我慢しなければならないわけではない。

 労働者が我慢しなければならないラインというものがあるだろう。具体的には、こうしたラインは労働法や裁判例の積み重ねによって判断されてきた。どのくらいの残業が許されるのかとか、解雇するための基準とか、どういう言動がパワハラに当たるのかとか、労災の要件とかだ。

 「どこまでやったらクビになるか」という本を読むとそのあたりの基準がよくわかる。労働法の議論をまとめた本で、実際に会社と労働者が裁判で争って積みあがった事例がたくさん載っている。軽い読み物という感じであっさり読める割には、結構内容は充実している。
 
 たとえば、労働者が副業をした場合、どういう副業だったら会社は解雇することができるのだろうということが書かれてある。裁判所がこういう要素に着目しているのかという肝の部分が丁寧に解説されている。

 電通のやっていたことなどは違法なわけで、どこにラインがあるのか知っておくことは、労働者にとっても会社にとっても大事なことだろうと思う。何も知らなければ、違法なことが当たり前みたいになってしまうのだから。
タグ:大内伸哉
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