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「幸せ」について知っておきたい5つのこと [人文]


「幸せ」について知っておきたい5つのこと NHK「幸福学」白熱教室

「幸せ」について知っておきたい5つのこと NHK「幸福学」白熱教室

  • 作者: NHK「幸福学」白熱教室制作班
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
  • 発売日: 2014/12/20
  • メディア: 単行本



 幸せって何だろう?
 
 お金があれば幸せなんだろうか? 仕事があれば、家庭があれば幸せだろうか? どんなふうにしたら幸せになれるだろう?

 本書はそんな幸せについて学術的に研究した結果をまとめたもの。よりよい生き方をするためのヒントが詰まった一冊だ。

 「お金」「仕事」「逆境」「人間関係」とテーマを分けて、各項目と幸せとの関係を探っていく。

 「高収入だからといって幸福とは限らない」「幸福感は長続きしない」「モノを買うよりも経験を買うべし」「仕事で幸福感を得るには報酬や地位ではなく、社会に役に立っているという意識が必要」「悲しいことが起きたら、目の前にある幸福に感謝する」などなど、参考になるようなことがたくさん書かれている。

 本書を読むと、幸せというのはお金があるからとか地位があるからとか、そんな単純なものではないんだなあということが見えてくる。客観的に幸せそうに見えてもそうでないことがあるらしい。宝くじに大当たりしても不幸になる人間はいる。お金や権力を求めてどんどん上昇していけば幸せになるというわけにもいかないらしい。

 恵まれた環境にいるのに不幸な人間がいる。逆境のただ中にいるのに幸せな人もいる。幸せというのは、一筋縄でいかないところが分かって面白かった。

 そもそも、幸福について研究している人がいるのかというところも興味深い。幸福というのは測定することができなくて主観的なところがあるので、研究するのも苦労するだろうな。

 さらっと読めるけれど、いろいろ人生について考えさせられる含蓄のある本。本書に書かれていることを参考にして、幸せになれたらいいなと思った。
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フラッシュフォワード [SF(外国)]


フラッシュフォワード (ハヤカワ文庫 SF ソ 1-12) (ハヤカワ文庫SF)

フラッシュフォワード (ハヤカワ文庫 SF ソ 1-12) (ハヤカワ文庫SF)

  • 作者: ロバート・J・ソウヤー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/01/07
  • メディア: 文庫



 全世界の人間が20年後の未来を幻視してしまうというSF小説。
 
 未来の出来事というのはすでに決定しているものなんだろうか? 

 もし運命というものが存在するのだとしたら、人は未来を選択することはできないことになる。神様が書いたシナリオに粛々と従って生きざるを得ない。さだめに向かって突き進んでいくことになる。

 対して、運命なんてものは存在しない、未来は自分の意思で選びとることができるという考えもある。未来の出来事は、人がどのような選択をするかによって分岐していく。未来は変更可能なのだと。

 予言の物語というのは、古来から人々にこうした問いを投げかけてきた。未来を変えることはできるのか? 運命から逃れることはできるのかと。

 ギリシャ悲劇のオイディプス王は父親を殺すことを予言されてしまう。マクベスは3人の魔女から王になることを告げられる。「クリスマスキャロル」に出てくるスクルージは、幽霊から自分の未来の姿を見せられてしまう。フィリップ・K・ディックのSF小説「マイノリティ・リポート」では3人のプリコグが、主人公が赤の他人を殺す夢を見る。

 こうした物語では主人公たちは予言された運命を変えようとしたり、しかと受け止めて見届けようとしたりする。

 本書「フラッシュフォワード」はこうした予言の物語の集大成のような作品といえるだろう。

 素粒子の研究をしているCERNという研究施設で、粒子衝突実験という大規模な実験が行われた。ヒッグス粒子を発見するための実験だったが、粒子が衝突した瞬間、思いもよらない事態が起こる。全世界の人間が気絶して、20年後の未来のヴィジョンを見ることになったのだ。

 主人公の物理学者テオはヴィジョンを見ることがなかった。集められた情報によると、彼は20年経つ前に何者かによって殺されてしまうらしい。テオは自分の運命から逃れるために、手がかりを集め始める。

 未来を選ぶことができるのかという点について真面目に描いている作品。自由意志なんてものはあるのか? 未来は不変なものか? ということについて科学的に論じている。
 
 こんな考えがあるのかというところが分かって興味深かったし、なによりストーリーが面白くて、ミステリータッチになっていて、スリリングな展開を見せることろなどもよかった。
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ローマ帝国 [世界史]


ローマ帝国 (岩波ジュニア新書)

ローマ帝国 (岩波ジュニア新書)

  • 作者: 青柳 正規
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2004/11/19
  • メディア: 新書



 ローマ帝国に関する本では、ギボンとか塩野七生とか、名著とされているものが存在するのであるが、なかなか分量も多くて、手に取りづらいのもたしかだろう。

 まずは手軽にローマ帝国のことをざっくりと知りたい。概要をつかみたい。そんな読者にうってつけなのがこの本。岩波ジュニア新書の「ローマ帝国」である。

 岩波ジュニアの本は入門書として読みやすいだけでなく、結構な情報量で読み物として充実しているものが多い。子供向けとターゲットを絞ってしまうのがもったいないくらい、名作が多いなと感じている。

 本書もローマ帝国の歴史について、その成立から繁栄、滅亡にいたるまで、大まかな流れをコンパクトに、かつ、興味深く教えてくれている。

 読んでいると、ローマ帝国の時代には、王政から共和制、元首政、帝政と政治体制が揺れ動いていて、人類の政治システムの試行錯誤の変遷をひとつの時代の中でやってしまっている印象をもった。人類の歴史を凝縮したようなところがあって、非常に興味深い時代といえる。

 帝政という皇帝が支配するシステムもかなりうまくいったようで、帝政の時代にはローマは繁栄を極めたという。ただ、このシステムにも問題があって、突出した皇帝がいてせっかくうまくいってもその後を誰が継ぐのかという悩みが起こってきてしまう。

 このあたりの皇位継承をめぐるごたごたが書かれていて、こういうのはいつの時代も変わらないのねという感じで面白いし、それぞれの皇帝たちのキャラクター性やエピソードもたくさん書かれていたのはよかった。

 本書を読むと、そもそもローマという地は地理的に非常に有利な場所であったことから勢力が広がっていったことがよく分かるし、ローマが没落していった経緯も軍事や経済的な観点から詳しく書かれている。時代の流れがストンと腑に落ちるように書かれていて、非常に読みやすい本であった。
タグ:青柳正規
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