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FBIアカデミーで教える心理交渉術 [実用]


FBIアカデミーで教える心理交渉術 (日経ビジネス人文庫)

FBIアカデミーで教える心理交渉術 (日経ビジネス人文庫)

  • 作者: ハーブ・コーエン
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2015/01/06
  • メディア: 文庫



 人生というのは交渉の連続だなあと最近思う。

 交渉というのは、何も国家的な駆け引きや会社同士の取引に限ったものではない。身近なところにも交渉は存在する。大きな買い物をするときには交渉が伴うし、就職活動の面接だって交渉の一形態だし、結婚生活にも交渉はつきものだ。家族でどこに出かけるかといった問題でさえ、交渉の一種と言える。

 人が何かを求めるとき、求めるものを得るのに他者の協力が必要になるときには、必然的に交渉が伴う。

 じゃあ、こうした様々なレベルでの交渉をうまく進めるコツのようなものはあるのだろうか? 有利な条件を引き出す方法が?

 本書はありとあらゆる交渉を対象に、交渉に強くなるための秘訣が書かれた本である。作者は国際交渉のエキスパートで、「ウィンーウィン」という言葉を生み出した人だ。

 読んでみると、たしかに腑に落ちることが書かれてある。仕事で交渉に関わることがあるので、思い当たるところがたくさんあった。とくに、交渉の3大要素は「力」「時間」「情報」であるというのは、その通りだと思った。

 たとえば、選択肢をたくさん持っていたり、影響力を持っていたりする「力」のある人が有利なのはたしかだろう。他に選択肢がない人はどんな条件でも受け入れざるを得なくなるので、足元を見られてしまう。拒絶しても痛くもないという人が一番強いのだ。

 「時間」の制限というのも重要だろう。焦って早く解決したいために悪い条件を呑んでしまったなんていう話を実際に見聞きしたこがある。交渉はじっくり構えるのが大事なのかもしれない。

 「情報」がモノを言うというのもよく分かる。ゲームでも何でも相手の手札が分かっているほうが勝負しやすいに決まっている。買い物をするときに、その商品は他者でどのくらいの金額で売っているものなのか、品質はどうなのか、どのくらいの金額で売りたがっているのかといった情報が集まれば集まるほど、値引き交渉がやりやすくなる。

 本書を読んでいると、こうした3つの要素をどのように獲得するのか、どのように対処すべきなのかがたくさん書かれていて参考になる。ベトナム戦争の時の駆け引きにベトナムがどのように勝利したのかとか、囚人が知恵を働かせて看守から煙草を手に入れた話とか、ガンジーがなぜ成功したのかとか、書かれている例も非常に面白い。

 アメリカ人が書いた交渉術の本なので、ハードな交渉の秘訣が書かれているかと思いきや、意外にも書いてあることはソフトなものだった。本書ではウィンールーズ式の相手を蹴落としてでも勝利を収めたいといった交渉方法を「ソビエト型交渉」と言って批判している。とくに継続的な関係のある相手には、ウィンーウィンでお互いに利益を得ることが大事と書かれていて、受け入れやすい内容だった。
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