So-net無料ブログ作成

暗黒星雲のかなたに [SF(外国)]


暗黒星雲のかなたに (創元SF文庫)

暗黒星雲のかなたに (創元SF文庫)

  • 作者: アイザック・アシモフ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1964/11/21
  • メディア: 文庫



 SF界の巨匠アイザック・アシモフが書いたスペース・アドベンチャー。

 こんなSFが読んでみたいなあという夢の小説のひとつに、「宇宙で大冒険をする話」というのがある。宇宙での冒険といっても、月や火星などの地球から近距離の星ではない。地球から遠く遠く離れた宇宙の果てのような場所で巻き起こる冒険の話だ。

 それならスペース・オペラを読めばいいじゃないかという話だが、スペース・オペラというのはファンタジー寄りで、なんだか科学的な面白味が弱い。宇宙で大冒険するような話で、科学的な根拠がしっかりしたものが読んでみたいのだ。

 だから、アイザック・アシモフの「暗黒星雲のかなたに」を読んで驚いた。まさに自分の読んでみたかった夢の小説の条件にぴったりと当てはまっていたからだ。

 話の舞台は遠い未来の宇宙。地球から遠く離れた星雲諸国。テクノロジーが進歩して、自由に恒星間を飛び回ることができる世界。あまたの星々に文明社会が形成され、それぞれの惑星は繋がり合って、連合を作り上げている。

 最も大きな勢力は帝国と呼ばれ、諸国の上に君臨して圧政を敷いている。そんな世界であるうわさが飛び交っていた。この広い宇宙のどこかに、帝国を倒そうともくろむ反乱軍の潜む星があるという。そこにはたくさんの武器が用意されていて、いまにも帝国を倒そうと計画を練っているのだとか。

 帝国に父親を殺された主人公の青年バイロンは、陰謀に巻き込まれ、帝国からのお尋ね者となる。彼は反乱軍から追跡されながら、反乱軍の星を目指す危険な旅に出る。広い宇宙を舞台に陰謀劇が繰り広げられる、壮大な冒険だ。

 帝国だの反乱軍だの「スター・ウォーズ」そっくりの設定で驚かされるが、アシモフが書いているので科学的な背景がしっかりしている。説明せずにはおれないのか、地球の文明がどういうふうに発展して、どんな風に宇宙に進出して帝国が築き上げられるに至ったのか、その経緯まで嬉々として語っている。

 科学的と言っても、真面目一辺倒の退屈な作品になっていないところもいい。さすがアシモフで、娯楽性も満点。アシモフはアガサ・クリスティーを愛読していたせいか、どんでん返しにつぐどんでん返しという感じのひねった話になっている。意外な結末が待ってもいるので、ミステリー好きも満足するような内容だろう。

 自分の読んでみたかったイメージに近かったので、本当に満足できる作品で、楽しめた。解説を読んでいたら、「宇宙の小石」「宇宙気流」という三部作になっているのだとか。まだ読んでいないので、これまた非常に楽しみになった。
nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0