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オリヴァー・ツイスト [文学]


オリヴァー・ツイスト (新潮文庫)

オリヴァー・ツイスト (新潮文庫)

  • 作者: チャールズ ディケンズ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/04/28
  • メディア: 文庫



 産業革命時代のロンドン、救貧院で育った孤児オリヴァー・ツイストの物語。

 まさに波瀾万丈というにふさわしい、山あり谷ありの傑作だ。

 とにかくオリヴァーの身の上に次から次に災難が降りかかるのである。救貧院ではさんざん虐められるし、奉公先でも酷い扱いを受ける。救貧院の地獄の生活から逃げ出せたかと思えば、窃盗団に捕まり犯罪の汚名を着せられてしまう。

 主人公が次から次に難関をくぐり抜けるのが小説とはいえ、いくらなんでも主人公が可哀想になってくるくらいの災難続き。オリヴァー君にはこの苦難をどうにか乗り越えてほしいと、読んでいて思わず応援してしまったくらい。

 読む前は、よくありがちな「孤児の少年が逆境を乗り越えて成長する」というような話なのかなあと想像していたが、読んでみたら違った。オリヴァーは中に出てくる大人たちよりもよほど善良な性格の持ち主で、そもそも話の始まりから人格が完成しているのだ。これは少々意外だった。

 もうひとつ意外だったのは、話の展開がミステリーになっていたこと。オリヴァーには実は出生の秘密があって、後半になってその謎が解き明かされていく。思わぬ陰謀が隠されていて、徐々にある人物の野望が解き明かされていくところなどは、ミステリーとして完成されていて驚いた。

 ということで、波瀾万丈の物語として読んでもいいし、ミステリーとしても楽しめる。いろいろな楽しみ方のできる作品だった。産業革命時代の話ということで、当時の人々の生活の様子が細かに描かれていて、こういう時代だったのかというのが身近に感じられるところも読み応えがあった。

 
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