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猿神のロスト・シティ [世界史]


猿神のロスト・シティ―地上最後の秘境に眠る謎の文明を探せ

猿神のロスト・シティ―地上最後の秘境に眠る謎の文明を探せ




 1526年、メキシコを征服した探検家のエルナン・コルテスから、神聖ローマ皇帝カール5世に宛てて書簡が送られた。その書簡の内容は、アステカ帝国をしのぐ都市国家が、かつてホンジュラスの地に存在していたという報告だった。

 コルテスの報告の通り、中米ホンジュラスには伝説の都市の噂が広がっていた。それは「白い都市」と呼ばれる噂だ。マヤ文明とも異なる謎の文明が、ジャングルの奥地に広がっていたのだという。現地の人間が偶然遺跡の跡を見かけたという話があちこちで出ていた。

 コルテスの報告以後、多くの探検家たちが「白い都市」を見つけようと模索した。だが、誰もその都市を発見できなかったという。

 探検家たちを拒んだのは、不毛なジャングルだった。木々が鬱蒼と生い茂り、1キロ進むのもままならない。危険な動物もたくさん待ち受けている。毒蛇やジャガーが生息しているし、ヒアリが大量にひそんでいる。病原体を媒介する昆虫も多く、リューシュマニア症と呼ばれる恐ろしい病気にかかることもある。

 現代にあっては、別の意味でホンジュラスの探検をすることが難しくなった。ホンジュラスは麻薬カルテルの巣窟だからだ。殺人事件の発生率も高い犯罪多発国で、外部の人間がおいそれと入り込むことのできる場所ではない。

 というわけで、多くの障害に拒まれ、「白い都市」の伝説は幻で終わってしまうかに思えた。だが、最近になってこの都市を見つけようという新たか試みが始まった。あるチームが航空機でジャングルの奥地にまで飛行し、地上にレーザーを当てて三次元画像を作成したところ、巨大な人工物の跡が見つかったのだ。これはきっと古代都市群にちがいない。

 科学的な手がかりを得た探検家たちは、未踏の地に分け入って、「白い都市」を探すための調査に向かうことになる。

 本書はこれら探検家たちの足跡を記した旅行記だ。歴史上の大発見につながる冒険が描かれていて、本当にワクワクさせられる本だった。

 現代の科学文明にあっては、もはや地上は探検しつくされたのかと思っていたが、まだまだ人類未踏の地というのはあるものらしい。「白い都市」なんていうものがあるのも全く知らなかった。人類の歴史というのも、未だに分かっていないことが多いのだ。

 本書を読むと、世界が謎に満ちていることが分かって歴史のロマンを感じる。単純にジャングルを探検する冒険ものとしても、面白い本だった。
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