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素敵な日本人 [ミステリ(日本)]


素敵な日本人 東野圭吾短編集

素敵な日本人 東野圭吾短編集




 東野圭吾のノンシリーズの短編集(9作品)。

 ミステリーからSF、人情ものとバラエティに富んでいる。出来不出来はあるものの、総じて面白かった。SFものよりもミステリー寄りの作品がよかったかな。

 どの作品も最後にひと捻りがあるところがいい。人情ものだと思って読んでいると、最後に推理ものだったことが分かるとか、予想を覆すのがうまい。

 ジャンルのミスリードというか、このジャンルの話だろうと思わせて実は……という展開。こういう騙しの手法があるのかと驚いた。

 よく考えたら、クリスティーも同じ手法をやっていた。ラブストーリーだと思っていたら実はミステリーだったというような。「ナイルに死す」とか「終わりなき世に生まれつく」とか、何の話かと思っていたらミステリーだったし。

 ひとつのストーリーが進んでいる背後で、実は全く別のストーリーも隠れて進行しているという、二重構造になっているところが面白いのだ。

 本書には倒叙スタイルも何作か含まれている。こういう作品は、推理の場面も何度か出てきて、さすがによくできている。こういう風に犯人を追い詰めていくのかという手本のような作品がいくつもあった。

 気に入った作品は「正月の決意」「十年目のバレンタインデー」「君の瞳に乾杯」「壊れた時計」。ネタばれになりそうだから中身に触れられないけれど、いろいろと意表を突かれたのである。

 長編だけでなく、短編でもここまで盛り上げてしまうのかと、東野圭吾はすごい作家だなとあらためて思った。
タグ:東野圭吾
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